のれん製作といえばやっぱり京都
もともとは直射日光や風を防ぐため、冬では厚手の布をかけ
夏では竹や葦を編んだ涼感のある素材を使ったり、
また外からの目隠しのために家庭でも使用されてきました。
やがて商店であれば屋号を入れたものを下げるようになり、
しまえば閉店の合図としたり、入浴施設であれば男湯・女湯の
区別が一目でわかるような工夫がされたりと、用途に応じて
さまざまな発展をしてきました。※参考下記の写真のようなのれん
現在では歌舞伎役者や舞台俳優などの楽屋の前にかける
「楽屋のれん」もあり、オーダーメイドで俳優に贈ることも
珍しくないと言われています。やはりのれんは京都というだけあって
京都でのれんを作る会社は人気があります。
こういったオーダーメイドは特に「京都のれん会」のある京都に多く、
職人のこだわりと丁寧な作業でオリジナルの作品を作ることができます。
物産展でもお馴染み!京都の伝統と文化を伝える「京都のれん会」
京都のれん会は、京都府内の伝統文化・芸術あるいは伝統産業製品・雑貨製品・
食料品等を広く世の中に紹介することによって、多くの人達に京都をもっと良く知ってもらい
産業と観光の振興を図ることを目的とした公益社団法人です。
京都府中小企業会館内に事務所を置いており、2018年6月現在の加盟会員数は154社、
扇子・お香・和装用品・宇治茶・漬物・和菓子等を扱うお店等で構成されています。
活動の内容は主に各地での物産展や見本市の開催、京都を紹介する情報誌の発行や
市場の状況把握のための流通調査や情報・資料等の収集であり、各地で開催する京都展では
伝統産業製品の展示・即売会を実施しています。
加盟資格は府内に主たる事務所を置き、府内の伝統産業製品、雑貨製品及び食料品など
京都物産の製造又は販売者であることで会員の会費によって運営されます。
京の習わしや伝統にふれながら、会員店や府内の観光も紹介する「京のれん」という機関誌を発行し、
また会員店の住所や電話番号、所在地等とともに寺社の所在地もあわせて掲載する
京のれんマップも作成配布しています。
世界に一つのオーダーメイドのれん
昔と違って住宅の設備が充実した現在では、日光や風を
手っ取り早く防ぐ手段は他にもあるものの、敢えて雰囲気を楽しみたいひとや
自宅にインテリアとして飾る人も多く、生地の種類も複数揃えています。
さらにお店などの開店祝いには定番です。
和食のお店や居酒屋などの店先に多いイメージですが、洋食屋であれば
外国の国旗をデザインに取り入れたり、明るくポップな色使いにしたりと
和のイメージだけでなく、オーダーメイドならではの一品を作ることができます。
また、大切な記念日や喜寿や米寿といった長寿のお祝いにも最適です。
インクジェットプリンターを使用した昇華転写捺染を取り入れた業者もあり、
写真をそのままのれんにできるので喜ばれます。