無地でも充分に効果を期待出来るのれん
居酒屋店などのお店の場合、お店が営業している時には
店先に赤ちょうちんが吊るされ、本日はお店が開いている事を
道行く人々に伝える役割を持っています。
しかし、京都雑貨のお店や京料理のお店などの場合、
赤ちょうちんを吊るすわけには行きませんので、
店先にのれんを吊るす事で、お店がやっている事を伝えるなどの
役割を果たしてくれます。
元々は和製懐中電灯!「提灯(ちょうちん)」の今・昔
提灯は、屋台に吊るしたりお祭りの時の飾られたりと、現在でも日本各地でみることができます。
昔は竹ひごに和紙を貼ったものが主流でしたが、現代ではプラスチックで作られたものが多く
店などの看板代わりになっています。
提灯の歴史は1700年代後半ごろの浮世絵に登場していることから
江戸時代の祭り行事や儀式に使用されていました。
手提げ式の縦に長いタイプのものは街灯がない時代に夜道を照らすのに使用され、
丸い形のタイプは祭りなどに使用されました。
提灯の産地は台湾や中国、国内なら福岡の八女や京都などが有名です。
8月の秋田市の竿燈祭りでは50個近くの提灯を、飾って、豊作祈願をします。
明かりを灯す以外にもインテリア雑貨屋やキャラクターの柄が入った商品もあります。
日本のちょうちんは外国人にも人気で、お土産に持って帰る観光客も数多く存在します。
盆シーズンに色や光が鮮やかな盆ちょうちんをかざり、先祖の魂を迎える風習も現在に残っています。
看板として使われる場面が増え続けているのれん
のれんには、お店の名前が記載してある、お店のイメージを伝えるための
デザインが記されているなどの特徴がありますが、オーダーする場合、
無地タイプを選ぶお店のオーナーさんも少なくありません。
柄も何もない、布に染色を施しただけのシンプルなもの、
店先に飾るだけでなく、店内の客席と厨房の間に吊るす事で
客席からお店の内部を隠す事が出来るメリットもあります。
店先などに吊るしたい時には、手書きオーダーを依頼すれば
無地の布地のワンポイントに店名を記載する事も出来ますし、
お店のイメージ作りにも効果をもたらせてくれます。
京都の無地染めのれんの素材には、麻や綿などを始め
ポリエステルなどの合成素材もあります。
和を強調したいのであれば、麻や綿などを使ったタイプがお勧めですし
ポリエステルの場合は、しわになりにくく、取り扱いがしやすいなどの
メリットを持っています。
麻素材は、使えば使うほど柔らかくなるのが特徴で、
向こう側の気配をわずかに感じさせてくれる透け感などが魅力の素材です。
そのため、自宅の玄関と居間の間に吊るして使うなど
インテリアとして利用する人も少なくありません。