撥水のれんに細すぎる模様がNGな理由
撥水のれんは、すでに既製品として販売されている商品も
あるのですが、オーダーでも作ることができます。
店舗名や企業のキャラクターを入れたりと自由な発想で
オリジナルののれんを作ることができますが、長くきれいに
使い続けるためには知っておくことがあります。
仕上がったのれんに後から撥水加工を施すことになるのですが、
この撥水加工は洗濯をすることで取れてしまうため
撥水効果を持続させるためには洗わないことがベストとなってきます。
耐水性とはどう違う?「撥水性」は表示をしっかりチェック!
撥水性とは水をはじきやすい性質のことをいいます。
水を防ぐという意味をもつ耐水性とは別物です。
家庭用品品質表示法という法律の繊維製品品質表示規程第2条、3条、8条、10条により
製品に表示することができるようになっています。
撥水性を表示するためにはJISのL1092で規定されている、水洗い処理あるいは石油系法
またはパークロロエチレン法を用いたドライクリーニング処理を3回繰り返す
前処理を行ったうえで、同規格に規定する試験を実施し、全ての試験において
撥水度が2級以上であることが必要です。
2級以上だと判断されれば、「撥水(水をはじきやすい)」あるいは
「はっ水(水をはじきやすい)」という言葉を使って表示できます。
ただし例外もあるので注意が必要です。
表示する取扱い表示がドライクリーニング禁止はドライクリーニング処理、
石油系溶剤はパークロロエチレン法を用いたドライクリーニング処理、
パークロロエチレンは石油系法を用いたドライクリーニング処理を省略することができます。
看板は清潔感が重要
しかし、のれんは店の看板ともなるようなアイテムになるので
汚れてしまえば店の清潔感にも欠けて見えてしまいます。
けれども、撥水のれんとなると水をはじくだけでなく
汚れもはじいてくれます。
車が多く往来する道路沿いの店舗前に掲げるとしても
車の排気ガスや泥はねなどの汚れがついてもすぐに落ちるので
きれいなまま飾っておくことができます。
しかし、デザインによっては汚れが付着しやすくもなってしまいます。
撥水加工は、凹凸が大きくなるほどにちょっとした
谷になっている隙間から水や汚れが入り込んでしまうこともあります。
プリントでデザインを入れるとなれば、平面的な布に
印刷することになるものの、色が入った糸を折り重ねて
細かい模様や文字を作ったり、生地そのものに凹凸がある
という場合には、隙間も多くて撥水効果が下がってしまうことがあります。
撥水のれんをオーダーで制作する時には制限なく自由に作ることができるとしても、
より効果を長続きさせるためにはデザインの変更をした方が良いケースもあります。
初心者であれば、その点はよく分からないことから作って使用してから
気が付くこともありますが、業者のスタッフに相談をしてみると
的確なアドバイスをもらうことができ、きれいな状態で
長く使えるようなアイデアを出してもらうこともできます。
撥水加工を施してもらうためには別料金ということもありますが、
高くても何度も新しいものを購入し直す必要もないので
撥水のれんは非常に役立つアイテムとなります。